防犯カメラの設置場所の決め方|高さ・向き・死角をなくす配置のコツ

防犯カメラの設置場所は、「何を守るか」→「どこから来るか」→「何を撮りたいか」の順で決めると迷いません。
カメラの性能より、付ける場所と向きのほうが結果を左右します。
この記事では、設置場所を決める手順、優先すべき場所、高さと向きの目安、死角の消し方、業種別の定番位置を、現場で施工しているBORANTICKが解説します。

設置場所を決める3つの手順

手順1:守る対象を決める

金庫・レジ・商品・車両・資材・建物への侵入口など、被害が出たら困るものを具体的に挙げます。
「敷地全体を見たい」から入ると台数が増えるだけで、肝心な場所が薄くなります。

手順2:侵入経路と動線を確認する

守る対象に近づくには、どこを通るか。
正面の入口だけでなく、裏口・搬入口・フェンスの切れ目・隣地との境界など、人が入りやすい場所を現地で歩いて確認します。

手順3:撮る目的を決める

目的によって、カメラの高さと向きが変わります。

  • 抑止:カメラの存在を見せる。目立つ位置、やや高め。
  • 状況の記録:誰が・いつ・何をしたかを広く撮る。高めで広角。
  • 顔や車両の識別:人の顔・ナンバーを撮る。低め・正面・望遠寄り。

1台で全部をやろうとすると、どれも中途半端になります。
「抑止と記録は高い位置の広角」「識別は出入口の低い位置」と役割を分けるのが基本です。

優先して設置すべき5つの場所

1. 出入口(人・車両)

必ず通る場所なので、1台目はここです。
人の出入口は顔が撮れる高さと向き、車両の出入口はナンバーが撮れる位置に付けます。

2. 搬入口・裏口・非常口

正面より監視が薄く、侵入経路になりやすい場所です。
夜間は照明がないことが多いので、赤外線の届く距離を確認します。

3. 金銭・貴重品を扱う場所

レジ、事務所の金庫、鍵の保管場所。
外部からの侵入だけでなく、内部のトラブル記録としても機能します。

4. 駐車場・ヤード・資材置き場

屋外で広く、夜間無人になりやすい場所です。
1台で全体を撮るより、出入口と対象物の近くに分けて付けたほうが役に立ちます。
屋外の広い敷地はヤードの防犯カメラで詳しく解説しています。

5. 敷地境界・フェンス沿い

フェンスを乗り越えられる場所、隣地から入れる場所。
敷地が広い場合は、境界に沿って複数台を重ねます。

高さと向きの目安

高さ

一般的には2.5〜3mが目安です。
手が届かず、いたずらや破壊を受けにくく、広い範囲が撮れます。
ただし顔を識別したい出入口は、高すぎると頭頂部しか映りません。
2〜2.5m程度に下げて、やや正面から撮る配置にします。

向きと角度

  • 下向きの角度は15〜30度程度が目安。急すぎると足元しか映りません。
  • 逆光を避ける。出入口の外側から内側を撮ると、日中は人が黒くつぶれます。
  • 夜間に照明があるなら、照明と同じ方向から撮ると映りが安定します。

死角をなくす考え方

複数台で「重ねる」

1台のカメラの画角の端は、必ず別のカメラで撮れているように配置します。
カメラ自体がいたずらされた場合に、その様子が別のカメラに映るためです。

広角と望遠を使い分ける

全体を見る広角カメラと、出入口を撮る望遠寄りのカメラを組み合わせます。
広角1台で済ませようとすると、人物が小さくて役に立たないことがあります。

PTZ(首振り・ズーム)カメラ

広い敷地で台数を抑えたい場合に有効です。
ただし向いていない方向は撮れないので、固定カメラとの組み合わせが基本です。

業種別の定番配置

業種 定番の設置場所 詳しい解説
工場 正門・搬入口・資材置き場・事務所入口 工場の防犯カメラ
倉庫 荷捌き場・シャッター前・棚の通路 倉庫の防犯カメラ
店舗 入口・レジ・売場の死角・バックヤード 店舗の防犯カメラ
駐車場 出入口(ナンバー)・精算機・全体俯瞰 コインパーキングの防犯カメラ
介護施設 玄関・共用廊下・エレベーター前(居室は原則不可) 介護施設の防犯カメラ
マンション エントランス・駐輪場・ゴミ置き場・エレベーター内 マンションの防犯カメラ

その他の業種は業種別 防犯カメラ設置ガイドにまとめています。

やってはいけない設置

  • 隣地・公道を主に撮る向き:自分の敷地を撮るのが原則です。隣家の窓や道路を正面から撮る配置はトラブルになります。
  • トイレ・更衣室・居室:プライバシーの侵害になります。介護施設の居室も原則として設置しません。
  • 掲示なしでの運用:「防犯カメラ作動中」の掲示を出入口に設置します。抑止効果もあります。
  • 手の届く高さ:向きを変えられたり、レンズを塞がれたりします。
  • 逆光・照明の真下:日中つぶれる、夜間ハレーションで映らない、の原因になります。

設置場所は現地調査で決まる

ここまでの内容は一般的な原則です。
実際には、建物の形、既存の照明、電源とネットの位置、配線できるルートで最終的な設置場所が決まります。
工事の流れと準備は防犯カメラの設置工事で解説しています。

お問い合わせ

現地調査・お見積もりは無料です。
「どこに付ければいいか分からない」という段階でのご相談が、いちばん多いです。